日本一を目指して 松江市立第四中学校 小平玲雄

2014年5月27日

 僕は平成24年度、25年度に全国中学校柔道大会に出場しました。出場した神奈川県での全国大会では、一回戦は勝ちましたが二回戦で負けてしまいました。正直、全国大会に出場できたことがうれしく、上を目指した練習ができていませんでした。負けたときはとても悔しく、もっと強くなる、次はもっと上にいってやると思いました。日本一になるためにはどうしたらいいのだろう、どんなことをしていけばいいのだろうと考えました。
 強くなるために、僕はチームみんなで元気のある練習、お互いに全力を出し合う練習をし、切磋琢磨しあうことが必要ではないかと考え実行するよう心がけました。そうすることでチームの雰囲気もよくなっていき、声を出し合い、お互いに強くなる練習になっていきました。
 僕は三年生になってからは、日本一になりたいという気持ちが強まり、練習ノートを書くことを決めました。それまで遠征や大会などの反省はノートに書くことにしていたのですが、やはり普段の練習からもっと考えて練習をして、その反省をし、次の日は昨日の自分より強くなりたい、と思って毎日書きました。ノートの名前は「己に勝つ」です。どんなに苦しくて辛いときも、逃げたくなるときも、弱い自分に勝ち、日本一になるのだという強い思いをこめてこの名前にしました。ノートにはその日の練習内容、反省点、そして日本一になるためにしなければならないことを書きました。日々、その日の自分を反省する時間を作ったことで、練習への取り組みも変わっていき、考えて練習ができるようになっていきました。
 しかし、一方で遠征に行って練習試合をしても、全敗で終わる日も多く、自分の弱さに心が折れそうなときもたくさんありました。このときも、ノートにはどんなに苦しくても、日本一になる、自分はもっと強くなれる、だからもっと自分を信じる、といった前向きな内容を書き続けました。積み重ねていくうちに、どんなに失敗しても次に生かして強くなればいい、最後は日本一になってやる、という強い気持ちが生まれてきました。チームの雰囲気も少しずつ良くなっていくなかで、僕も強い気持ちで練習に取り組んでいきました。
 そして迎えた全国大会。僕は試合が楽しみで早く試合がしたいという気持ちでした。「相手はみんな強い、だけど自分もたくさん練習してきた。自分の持っているもの全てをこの畳で出し切ろう、支えてくださった全ての人に最高の恩返しをしよう。」という気持ちで試合に臨むことができました。僕は準決勝までの三試合を一本で勝ちあがり、準決勝を迎えました。相手は昨年度準優勝の強敵でした。絶対勝つという気持ちで臨みましたが、序盤で指導がきて、その後延長戦に入り、2つ目の指導がきて負けてしまいました。そしてその相手は優勝しました。結果は三位。試合が終わると三位という結果へのうれしさより、日本一になれなかったという悔しさから、涙が出てきました。日本一になるためにあと一歩、強くなれなかったことが、とても悔しかったです。
 僕は、日本一になるためには、もっと強くないといけないと思いました。まだまだ僕は、足りないことがたくさんあるのだと思いました。昨年は二回戦負けで今年は三位、理想の自分にはまだまだ遠いですが、この一年で成長できたという喜びもありました。
 全国大会を終えて感じたことは、日本一になるためには日本一努力するしかない、ということでした。日本一になるためにやってきた努力は、まだまだ足りなかったということだと感じました。しかし、まだまだこれからが勝負だと思います。大きな目標である日本一を達成するため、そして2020年の東京オリンピックで金メダリストになるという僕の新しい大きな夢に向かって、もっともっと強くなっていきたいと思います。
 全国大会三位という結果を残せたのは、周りの人の支えがあったからだと思います。これからも感謝の気持ちを忘れず、どんなときも前を向き、大きな夢を叶えるため頑張っていきます。